帰国する外国人向け:出国時の税関、持ち出し禁止物、在留資格の注意点など

日本での生活を終え、いよいよ帰国。しかし、出国時には様々な注意点があります。
税関での手続き、持ち出し禁止物、在留資格など、知っておくべき情報をまとめました。スムーズな帰国のために、ぜひご確認ください。

出国前に確認すべき税関手続き

高額な物品の持ち出し申告

高価な貴金属、宝石、美術品、骨董品などを海外に持ち出す場合は、事前に税関への申告が義務付けられています。これは、物品の適法な取得と海外での課税を避けるために重要な手続きです。 申告を怠ると、没収や罰金などのペナルティが科される可能性があります。

申告の際には、物品の購入証明書や鑑定書など、価値を証明できる書類を準備しておくとスムーズに進みます。これらの書類は、税関職員が物品の価値を判断する上で重要な資料となります。

また、持ち出しの目的や渡航先での使用計画なども説明できるようにしておきましょう。特に、一時的な持ち出しで帰国時に再度持ち込む予定がある場合は、その旨を明確に伝えることが重要です。

不安な場合は、事前に税関相談官に相談することをお勧めします。高額な物品の持ち出しは、国際的なマネーロンダリング対策の観点からも厳しくチェックされるため、十分な注意が必要です。

現金の持ち出し制限

多額の現金(100万円相当額を超える)を国外に持ち出す場合は、税関への申告が法律で義務付けられています。これは、不正な資金の海外流出を防ぐための重要な措置です。

申告は、税関の申告書に必要事項を記入して提出することで行います。申告書には、持ち出す金額、通貨の種類、資金の出所、使用目的などを正確に記入する必要があります。 虚偽の申告は、処罰の対象となるため注意が必要です。税関職員から資金の出所について質問される場合があるので、説明できるように準備しておきましょう。

銀行からの払い戻し証明書や両替証明書など、資金の出所を証明できる書類を提示できると、よりスムーズに手続きが進みます。特に、複数の通貨を合わせて100万円相当額を超える場合は、合計金額で判断されるため注意が必要です。

持ち出し禁止物の確認

知的財産権を侵害する物品(コピー商品など)

ブランド品のコピー商品(偽物、模倣品)など、知的財産権(商標権、著作権、意匠権など)を侵害する物品の持ち出しは、法律で禁止されています。これらの物品は、税関で没収されるだけでなく、所持者が処罰される可能性もあります。 購入時には、正規品かどうかを慎重に確認することが重要です。

正規品を購入する際は、信頼できる販売店で購入し、保証書や領収書を保管しておきましょう。インターネット通販で購入する場合は、販売業者の評判やレビューをよく確認し、信頼できるサイトから購入するように心がけましょう。

ワシントン条約に該当する物品

象牙、べっ甲、ワニ革、特定の動植物を使用した製品など、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)に該当する物品の持ち出しには、輸出許可書や輸入許可書が必要となる場合があります。これらの物品は、無許可で持ち出すと、税関で没収されるだけでなく、処罰の対象となる可能性があります。

ワシントン条約に該当するかどうか不明な場合は、事前に経済産業省や環境省などの関係省庁に問い合わせて確認することが重要です。また、CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)事務局のウェブサイトでも確認することができます。

購入する際には、販売店にワシントン条約に該当するかどうかを確認し、該当する場合は必要な許可書を取得するように依頼しましょう。 特に、お土産として購入する際は、注意が必要です。

在留資格と出国

在留期限の確認

出国前に、自身の在留カードに記載されている在留期限を必ず確認してください。在留期限が1日でも過ぎてしまうと、不法滞在となり、強制退去の対象となる可能性があります。在留期限が迫っている場合は、出国前に在留期間更新許可申請を行うか、出国準備を進める必要があります。在留期間更新許可申請は、在留期限の3ヶ月前から行うことができます。

申請には、パスポート、在留カード、申請書、その他必要書類が必要です。必要書類は、在留資格の種類によって異なるため、出入国在留管理庁のウェブサイトで確認するか、最寄りの出入国在留管理局に問い合わせてください。在留期限が切れた状態で出国した場合、再入国が非常に難しくなるだけでなく、今後の日本への入国が拒否される可能性もあります。

再入国許可の確認

有効な在留資格を持って日本に在留している外国人が、一時的に出国し、再び日本に入国する場合、原則として再入国許可が必要です。再入国許可には、「みなし再入国許可」と「再入国許可」の2種類があります。

みなし再入国許可は、有効なパスポートと在留カードを所持し、出国後1年以内に再入国する場合に利用できます。再入国許可は、出国後1年を超えて再入国する場合や、みなし再入国許可の要件を満たさない場合に必要となります。

再入国許可の有効期限は、原則として在留期限までとなります。 出国前に、再入国許可証またはみなし再入国許可の有効期限を必ず確認してください。期限切れの場合は、出国前に再入国許可を申請する必要があります。

再入国許可申請は、出入国在留管理庁で行うことができます。再入国許可がない場合、日本への再入国が拒否される可能性があります。

出国後の住民票

日本から出国し、海外に1年以上居住する場合は、原則として住民票を抜く(転出届を提出する)必要があります。これは、日本の住民基本台帳から登録を抹消し、住民税の課税対象から外れるための手続きです。

転出届は、出国前に住んでいた市区町村の役所の窓口で手続きを行います。手続きには、本人確認書類(パスポート、在留カードなど)が必要です。転出届を提出せずに海外に転出した場合、住民税が課税され続けることがあります。また、国民健康保険や国民年金などの加入資格も変更となる場合があります。

まとめ

日本からの出国に際しては、税関での手続き、持ち出し禁止物の確認、在留資格の確認など、多岐にわたる注意点が存在します。これらの準備を怠ると、出国手続きがスムーズに進まないだけでなく、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。本記事で解説した内容を参考に、事前にしっかりと準備を行い、安心して日本を後にし、スムーズな帰国を実現してください。

特に、税関手続きにおいては、免税で購入した物品の申告や高額な物品の持ち出し申告など、細かなルールが存在します。これらのルールを理解し、適切に対応することが重要です。これらの準備を行うことで、日本での素晴らしい思い出を胸に、安心して新たな生活をスタートさせることができるでしょう。